はじめに
近年、インターネットを中心とした塾のPRや生徒獲得競争が激化しています。
小規模塾や個人塾の場合、塾のWebサイトを開設していない場合が未だにありますが、インターネット上での塾のPRは必須な時代になっています。
この記事では、塾のWebサイトを多くの見込みユーザーに見てもらうためのSEO最適化について説明します。
インターネット戦略に力を入れる余裕のある大手塾や大規模塾だけでなく、これからインターネット戦略に力を入れる中規模塾や、これからWebサイトを開設しようとする小規模塾や個人塾の経営者の方にも役に立つ情報になっていますので、是非ご一読ください。
SEOとは何か
SEOの定義
SEOはWebサイトを検索エンジンの結果ページで上位表示させる手法です。SEOは検索エンジンのアルゴリズム、つまりどういうロジックで上位表示されているのかを理解し、それに基づいてWebサイトを最適化することを指します。
SEOの重要性
SEO対策を行うことで、ユーザーがGoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索した際に、自校のWebサイトを見つけやすくすることができます。
これにより、自校のサイトへのアクセス数を増やすと同時に、塾のブランド価値を向上させることができます。 この施策は効果が出るまでには、時間がかかりますが、検索上位に表示されるようになれば、検索連動型広告に出稿しているのと同じような効果が得られますので、必ず行うべき施策です。
SEOの目標
一部前項でも説明していますが、SEOの目標や目的については大きく3点ありますので、再度確認しておきましょう。
- 塾のWebサイトを検索エンジンの結果ページ(SERP)で上位表示させる
- 塾のWebサイトへの訪問者数と滞在時間を増加させる
- 塾のWebサイトへの訪問者のエンゲージメント(繋がり・関係性)とコンバージョン(問い合わせなど)を向上させる
塾のWebサイトSEO最適化の基本
塾関連のキーワード戦略
塾や学習に関連するキーワードとフレーズの選択
生徒や保護者が検索時に使用するであろうキーワードや、業界内で一般的なフレーズを含めることが重要です。例えば、「塾」「学習塾」「学習支援」「月謝」といったキーワードです。塾は日本中にありますので、地域名称を含めることも重要なポイントです。
塾のWebサイト内にキーワードを適切に組み込む
技術的な話になりますが、メインのページの見出しや文章、メタタグやURLなど、検索エンジンがキーワードを認識しやすい場所に配置することが重要です。キーワードを自然な形で組み込むことによって、検索エンジンが塾のWebサイトを正しく評価し、関連する検索結果に表示されやすくなります。
塾のWebサイトのユーザーエクスペリエンス(UX)
ユーザーエクスペリエンス(UX)とはユーザーが商品やサービスを通じて得られる体験を指します。ここでは塾のWebサイトに訪問した際におこる体験と考えれば良いです。
まず、何らかの目的があり塾のWebサイトを訪れているわけですので、目的の情報がどこにあるのかが分からなければ、また、すぐに見つけることが出来なければ、そのサイトはすぐに閉じられてしまうでしょう。一言で言えば適切な情報整理をするということになりますが、メニューやナビゲーションの簡易さや情報の探しやすさに注意したWebサイトになっていることが重要です。
どういうWebサイトにすれば良いかが分からない場合は、他の塾のWebサイトなどを参考にすると良いでしょう。
次に重要なのはコース情報、料金、講師の情報等、多くのユーザーが塾のWebサイトに求める情報が明確に掲載されているかどうかになります。
例えば、「詳しくはお問い合わせ」などで、塾のWebサイトから得られる情報が少ない構成になっている場合です。問い合わせること自体がハードルになりますので、塾との接点を持つことなく離脱に繋がってしまう可能性があります。
無意味な離脱を減らすためと、信用の観点から、伝えられる情報は明確に掲載しておくことをおすすめします。
塾のWebサイトのリンク構築
内部リンクと外部リンクの効果的な使用
塾のWebサイト内の他のページとの関連性を示すために、内部リンクを設定すると良いでしょう。そうすることで、ユーザーへのナビゲーションをスムーズにすることができ、関連するコンテンツへ誘導が出来ます。
また、こういった構造にすることで、検索エンジンが塾のWebサイトの構造とコンテンツを理解しやすくなりますので、SEO面での効果も得られます。
関連する教育リソースや公のサイトからのバックリンクの獲得
他の信頼性の高いWebサイトや関連する教育リソースへの外部リンクを追加しましょう。地域の宣伝用サイトや、役所のWebサイトなどにも掲載できる場合があります。
バックリンクは塾のWebサイトの信頼性と権威性を向上させることに繋がりますので、SEO面での効果も期待できます。
高度なSEO戦略
ローカルSEO
ローカルSEOの利点とその適用
ローカルSEOは、地域の特定のターゲットオーディエンスに焦点を当てたSEO戦略です。ターゲット市場における競争を回避し、より効果的に地域の見込みユーザーにリーチすることができます。
この施策はローカル(特定の地域)でのビジネスやサービスを提供する場合に特に重要で有効です。地域の需要や特性をしっかり把握し、戦略を立てましょう。
Googleマイビジネスの最適化
Googleマイビジネスは、地域の企業やサービスを検索エンジン結果ページの上位に表示するための重要なツールです。ローカルSEO戦略の一環として、Googleマイビジネスリスティングの最適化は必要です。
設定自体はそれほど難しくありません。塾の基本情報(住所、電話番号、営業時間など)を正確に入力し、カテゴリを適切に選択します。写真やレビューを追加し、ユーザーのエンゲージメントを促進しましょう。
また、書き込まれたレビューに対しては積極的に応答し、信頼性の向上や、信頼関係の構築を目指しましょう。 ただし、注意しないとならないのは、書き込まれた口コミは簡単には消せないという点です。意図の有無を問わず、書かれてしまった悪評を消すことは難しいため、その点については理解が必要です。
テクニカルSEO
テクニカルSEOとは、検索エンジンに塾のWebサイトの情報を正しく読み取ってもらうための施策です。
施策するべき主なポイントとしては、Webサイトの表示速度の改善、階層構造の最適化、XMLサイトマップの作成、ロボット.txtファイルの設定などになりますが、この辺りは技術的な部分になりますので、Web技術者が自社にいない場合はWeb制作会社や保守を依頼している会社に相談してみましょう。
コンテンツマーケティング
ブログ、ガイド、FAQ等、情報発信を中心とした記事ページを塾のWebサイト内に設けることで、より多くの見込み顧客に訪問してもらうことができるようになります。 塾のWebサイト内のコンテンツ量が増えることで、ページ数も増やすことができ、Webサイトを強くできます。
SEO効果測定と改善
アナリティクスツールの使用
Webサイトの健康診断ツールと考えると分かりやすいですが、現状のWebサイトの状態や問題点を探すための便利ツールがGoogle AnalyticsやGoogle Search Consoleといった無料の分析ツールになります。これらのツールから得られるアクセスデータなどを分析し、データに基づいたWebサイトの改善を行うことが重要です。
ただし、初心者が使いこなすには少し難しい面もありますので、分析などもできるWeb制作会社に相談してみましょう。
SCHOOL MANAGERでは複雑なアクセスデータをひと目で把握できるようにした便利ツールを提供しています。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
SEOのパフォーマンス評価
SEO施策を実行するだけではなく、必ず効果測定を行いましょう。そのためには、指標(KPI)を定める必要があります。
例えば簡単なところで、月間の訪問ユーザー数や、問い合わせ完了数などだけでも良いですので、施策前後でどのような変化が有ったのか、数値比較をしましょう。また、塾の場合、季節的な影響もありますので、前年と比較することでもわかることがあります。
Webサイトの改善や最適化は地道な作業の積み重ねで、時間がかかります。試してみることでわかることも多いので、とにかくデータを取得し、積極的に活用しましょう。
まとめ
塾のWebサイトSEO最適化ということで、いかにして検索エンジンの上位に表示させるのかということを説明してきましたが、SEOと一言で言っても様々な施策があることが分かったと思います。
中には技術的な施策もあり、ある程度WebやWeb解析の知識が無いとできないこともあります。
また、昨今はスマホなどのデバイスやSNS、動画配信などサービスが多様化し、インターネット内の様々な場所から情報を収集することができる時代になっていますので、情報発信する側の塾もそれらに対応する必要がでてきています。
マーケティングのプロが自校にいれば楽ですが、人件費もかかってしまうので、中規模・小規模塾は外部に依頼することを考えると良いです。
そういった外部パートナーを活用しながら、効果的なSEO戦略を実施し、塾のWebサイトの検索エンジン上位表示を目指しましょう。
SCHOOL MANAGER(スクールマネージャー)では塾のWebマーケティングをサポートしています。塾のWebサイトの制作・広告配信・アクセス解析・改善提案など、幅広くサポートしていますので、塾のWeb戦略でお困りの方はお気軽にご相談ください。