世の中ではSNS広告やリスティング広告など、インターネットでの集客が中心となっていますが、スクールや教室、塾の生徒集客では、今でもチラシは有効です。
しかし、大手塾のように資金が豊富でないスクールや塾では、どのようなチラシで対抗するべきなのでしょうか。
ここではスクールの集客を成功させるためのチラシの作り方についてご紹介します。
1.ネットの時代でも教室へのチラシ集客の効果はあり
▼チラシの特性
①新聞折り込み・ポスティングができる、地域限定性
チラシの配布方法として、新聞折り込みとポスティングが挙げられます。新聞に折り込みの場合チラシ1枚当たりの配布料金相場は地域差がありますが3円から9円程度となります。それ以外には制作費や印刷費、折り加工費がかかります。
新聞折り込みのメリットは、配布エリアをある程度細かく指定できる点です。大量の枚数でも1日で配り切ることができます。所得の高い世帯に情報を届けたい時にも効果的です。また、新聞に折り込まれているため信頼を得やすいといった受け手の心理的メリットもあります。
デメリットは新聞をとっていない人には届かない点です。
次にポスティングです。
こちらは単独でポストにチラシを配布するサービスになります。ポスティングのメリットは、細かくエリアを区切ることができる点です。冊子やマグネットやステッカーなども配布でき、できるだけ多くの世帯にとにかく配布したいという場合に適しています。
デメリットは1枚当たりの単価が少し高めである点です。また、配布に時間が掛かる点と、配布を求められていないため、クレームが発生する可能性がある点です。
②チラシを保存・持ち歩けるなど携帯性
チラシの媒体特性として、一度目に留まれば保管される可能性があります。例えばピザ屋さんの割引クーポン付チラシを冷蔵庫に貼って保管していた経験はありませんか?
もしくはファストフード店のチラシについた割引クーポン券を財布に入れて持ち歩いた経験はありませんか?
このようにチラシの作り方を工夫することで保存されたり、携帯される可能性があります。
③ひと目でチラシから情報が網羅できる、理解のしやすさ・伝えやすさ
ポストには軽微な宅配物や郵便、新聞、チラシなど様々なものが入ります。宅配物や郵便物は宛先を指定して配布していますので受け手に取って重要度の高いものになります。
次に来るのが新聞です。これはわざわざお金を払って配達してもらっているため、一度は読まれる可能性が高いものになります。そして優先度が一番低いものがチラシになります。
チラシも複数枚配布されますので、その中で目に留まるように、一目で情報を伝達できるように作る必要があります。目に留まってしまえば、チラシに記載の細かい情報まで読まれる可能性が高まります。
■関連記事:効果的な塾・スクールの集客方法徹底解説|実際の生徒集客成功例を紹介
▼地域限定で様々な年代にリーチが必要な教室集客ではチラシ効果あり
このように地域を限定して様々な年代にリーチが必要なスクールや塾の集客では、チラシ配布による効果はあると言えます。ただし、注意点は闇雲に配布しても効果は薄く、対象となる家庭で子どもの通うスクールや教室、塾の選択についての会話がなされる可能性の高い時期に配布する必要があります。例えば進級する直前や、通知表を受け取った直後などです。
2.教室集客用チラシ作成の失敗例からみる、効果的なチラシ作成方法
▼チラシが人目にとまらない
チラシを配布したものの一向に問い合わせの連絡が無かったり、Webサイトにも訪問した形跡が見られない場合は、配布したチラシ自体に気づかれていない、または興味を持たれていない可能性があるので、見出しやデザインなどを修正しましょう。
▼チラシの内容が読まれない
問い合わせの連絡や、Webサイトへの訪問形跡がない場合の原因として、ターゲットの興味・関心に沿った内容になっていない可能性があります。配布時期や配布エリアが内容と合っていない可能性があります。また、情報量が多すぎてそもそも見る気を奪ってしまっている可能性もありますので、チラシの内容を精査しましょう。
▼チラシに情報が足りない
チラシ内の情報量が多すぎる場合や、逆に必要な情報が少ない場合、また、見にくい場合、ターゲットは行動に移してくれません。チラシには伝えるべき重要な情報や特徴など必要最低限の内容を、見やすく記載しましょう。
▼チラシの内容が信用性にかける
チラシを受け取ったターゲットはチラシ内の情報だけで判断することはありません。講師の写真や授業風景など実際の様子が分かる情報を入れ込みましょう。スクールや教室、塾が近所に有る場合は、実際に外観や生徒の出入りの様子を見にくる可能性が高いです。保護者はそれ程までしてスクールや塾内の様子を知りたがっているのです。
また、信用を得るために受講生の声や、保護者の声、進学実績や検定実績を乗せることも信用を得るためには有効です。
▼チラシを読んでも行動に移されない
チラシには必ずコンバージョンポイントを用意しましょう。つまりチラシを呼んだターゲットが興味を持った際、次に何の行動をすればよいのかを記載しましょう。
電話での問い合わせなのか、無料での体験会への参加なのかなどです。与えるイメージを柔らかいものや開かれている印象を与えるようにして、なるべく障害を減らし、ターゲットが問い合わせなどのアクションを取り易くしてあげましょう。
問い合わせにつながらない場合、上記項目のどこかで躓いている可能性があります。まずはその分析を行いましょう。
例えば2種類のチラシを配布して分析するのも有効ですし、Webサイトとの連動を強化するなども有効です。チラシ配布後にWebサイトのアクセス数が増えればWebサイトまでは到達していることが分かりますし、それで問い合わせにつながっていないのであれば、Webサイト内の情報がターゲットに合っていないか、アクションを起こすのに壁があるのかなど問題点が見えてきます。
このようにターゲットの行動がどこで止まってしまっているのかは分析による効果測定をすることで見えてきます。
3.人目に止まる教室集客用チラシの作成方法
▼タイトルやキャッチコピーを設定
ターゲットがチラシを手に取ったときに行うことはこのチラシを見る必要があるかの判断です。その判断は一瞬のうちに行われます。ではどこを見て判断するのか?といえば、チラシのタイトルや、キャッチコピーなど大きく目立つ文字で書かれている内容になります。ターゲットに伝えたい情報をできるだけ短い文字数で表現しましょう。
▼ひと目でどんなチラシかわかるようにする
タイトルやキャッチコピーでチラシの内容を伝えた後、それを補足する詳細情報が必要になります。チラシの場合、詳細といっても細かく詳しく記載するわけではなく、スクールや塾の場合は、対象年齢や授業料、授業開催曜日と時間、所在地などの必要最低限な情報と、雰囲気が伝わるような写真を入れ興味を喚起しましょう。
■関連記事:ピアノ教室のチラシの効果と集客成功のためのデザイン&メッセージ作成の秘訣
4.読まれる教室集客用チラシを作成する方法
▼チラシのターゲットを明確にする
そもそもの話になりますが、ターゲットと内容が合っていなければ、どんなに魅力的なチラシを作成しても見てもらうことはできないでしょう。チラシを配布するエリアや対象の所得などと訴求する内容が合っているのかを分析しましょう。
▼ターゲットの悩みや欲求をチラシの冒頭に明記する
ターゲットが行動を起こすという理由は、何かの悩みの改善であったり、何かの欲求を満たすなど得たい結果があるためです。もし自分が抱えている悩みをすぐに解決してくれるサービスや情報が目の前にあったらどうでしょうか?
つまりターゲットが抱える悩みに焦点をあてた内容を、チラシのタイトルやキャッチコピーに含ませることはチラシを読んでもらうためには有効な手段です。
5.わかりやすいチラシを作成する方法
▼教室へ受講や入塾することで得られるメリットを記載する
例えば体験レッスンを受講することや、入塾することで得られるメリットを記載しましょう。目的は子どもの成績の向上などになりますが、そのスクールや塾と関わることで得られるメリットがあると体験レッスンなど含め参加率が上がりやすくなります。
▼特徴・他の教室との差別点などを記載する
競合との違いや差を明記しましょう。授業料なのか、授業内容なのか、それ以外のサービスなのかです。スクールや教室、塾のサービス内容に直結する部分でもありますので、競合優位性が表現できない場合は、事業内容を見直しましょう。
▼教室の風景などの写真を載せる
保護者は純粋な教室内部の雰囲気を知りたいと考えています。教室内部の設備はきれいなのか?生徒は楽しそうに学んでいるのか?などです。それらを有効にチラシで伝える場合には写真が有効です。写真はWebサイトでも流用できるので、プロのカメラマンに依頼するのもおすすめです。
6.信用性を獲得できる教室集客用チラシの作成方法
▼受講生の感想・レビューを記載する
受講生や保護者の感想や、検定の結果などの実績を記載することも重要です。保護者が得たい結果が、実際に得られているのかを明示することでそれが信用につながります。どれくらいの確率でその結果が得られているのかもわかりやすく表現すると良いでしょう。
▼先生の経歴や顔写真を載せる
講師の情報は必ず出しましょう。経歴や資格についても記載し、子どもを通わせることで得たい結果が得られるかどうか?その確率が高いのか?を保護者は判断したいと考えています。
▼受賞例などがあれば載せる
大会など含め生徒個人や団体で好成績を収めた実績があれば反映させましょう。保護者は自分の子どもに希望を持っていますので、いつかそこに自分の子どもが入る可能性を想像し期待します。また、競合との差別化にもなります。
7.すぐにアクションに移せるチラシの作成方法
▼教室の明確な連絡先・連絡方法をのせる
チラシを見て行動を起こそうと思ったターゲットが何をすればよいかを明示しましょう。電話であれば電話番号を、メールであればメールアドレスないしお問い合わせフォームのQRコードなどを記載し、少ない手間で次のアクションが取れるように誘導しましょう。「詳しくはHPで」などはNGです。
▼期間/地域限定のオファーやキャンペーンを載せる
人は誰しも限定などの限られたものに興味を持ちます。チラシ限定の特典やキャンペーンなどを盛り込んでおくことで、誘導率を上げることができます。結局はスクールや塾に来てもらい話をしないことには始まりませんので、効率よく足を運んでもらえる工夫をしましょう。
8.便利なチラシの作成ツール
▼無料テンプレートなどから自作する場合
・ Canva
世界中で利用者が1000万人以上を超えており、数多くのデザインを扱っているCanvaは非常にオススメのアプリです。グローバル向けのデザインが多い傾向があります。
・ raskul
ネット印刷会社が運営しているサービスです。好みのデザインテンプレートを選択し、テキストを編集するだけでチラシが完成します。無料で使える画像素材は2,000万点以上もあり、インターネットに繋がるPCがあれば誰でも簡単に作成できます。
・ Adobe Spark Post
大手ソフトウェア会社のアドビシステムズが運営しているアプリであり、安全性が高く豊富なデザインを扱っていますので人気の高いツールになります。操作方法も簡単で、自分の思っている通りのデザインで作成することができます。
▼有料でプロ/経験者に頼む
・クラウドワークス/ランサーズなどのクラウドソーシング
クラウドソーシングで活動している多くは副業などで業務を請け負っている方です。例えば昼間は民間企業でデザイナーとして勤務し、夜間には自身で受託したデザイン制作を行うなどの活動をしています。ここではシステム内でデザイナーを募集することができ、そのまま制作を依頼できます。
・デザイナー事務所などに頼む
デザイナーが在籍しているデザイン事務所に制作を依頼することで、クオリティの高いチラシを作成することができます。
SCHOOL MANAGERでは、上記のような高いクオリティの教室用チラシ作成代行もしておりますので、お気軽にお問い合わせからご相談ください。