ピアノ教室の開業を考えている方や、開業間もない教室経営者の中で、生徒募集に不安を抱えている方からの相談が増えています。
開業届の提出や口座開設、ホームページの立ち上げなど、各種手続きや施策を行いながら、生徒を集めなければなりませんし、少子化や、他教室との生徒獲得競争が激化している影響、集客施策の多様化により、教室経営における集客難易度が高くなっています。
本記事では、ピアノ教室の開業を考えている方や、開業直後で生徒募集に不安を抱えている方向けに、ピアノ教室の集客課題を解決するための６つのステップを紹介します。
1．ターゲット層の決定
まずは地域など含めた市場や顧客層を細分化し分類し、募集するターゲット層を決定します。ここで設定するターゲットはスクールの理念や教育方針、コースなどと合致するはずですので、その点も確認してみましょう。
年齢層・性別の分類
子ども向け・大人向け、またその両方など対象の年齢を決めましょう。年齢も子どもや大人というだけではなく、もっと具体的な対象年齢を定めましょう。性別による分類もあると思います。
ピアノ経験・レベルの分類
次に、初心者から上級者まで対応というように、スキルレベルによる分類や、趣味から本格的というように生徒のゴールや取り組み進度により、対象者を分類しましょう。
その他のニーズによる分類
コンクールでの入賞を目指している生徒や、音楽教育に関心がある保護者というように、募集対象のニーズによる分類ができる場合は行いましょう。
2．ターゲット層に応じた独自の教育プログラムの開発
講師陣の強みを活かす
教育ビジネスにおいて結局のところ講師力が入塾や入会に繋がることは多いです。そのため、講師の強みを打ち出すことは生徒募集においてとても重要です。
ピアノに関する資格や経験を存分にアピールしましょう。また、教え方やその工夫にも特長がある場合は併せてアピールすることをおすすめします。
カリキュラムの工夫
レベル別や目的別のプランやコースを用意することが挙げられます。
ピアノ教室の場合は個人レッスンが多いと思いますが、例えば親子のようなペアレッスンを用意することでコースの選択肢を広げることができますし、最初は親子でのレッスンだったとしても、最終的には子どもだけ通うというように受講スタイルが変わる可能性がありますので、先々での変化も想定した設定を考えておきましょう。
3．効果的な宣伝・広告戦略
チラシ・ポスター
チラシやポスターは一瞬で手に取ってもらえるか、見てもらえるかが決まります。そのため、注意や興味をひくような魅力的なデザインやメッセージを入れる必要があります。
また、効果を出すためには配布エリアの選定や、配布タイミングも重要ですので、効果測定しながら効果のある掲載先・配布先を見つけましょう。
■関連記事：ピアノ教室のチラシの効果と集客成功のためのデザイン＆メッセージ作成の秘訣
ウェブサイト・SNS活用
最低でも基本的なSEO対策を施したピアノ教室のサイトを用意しましょう。体験者の声や動画を含めるなど教室の雰囲気が伝わるような情報を掲載しましょう。
また、ウェブサイトを持つことで、SNSから流入させられるようになるので、より広い範囲に対して情報の発信ができるようになります。
SCHOOL MANAGER（スクールマネージャー）ではスクールサイト制作サービス（初期費用無料・月額3,300円）をご用意しています。スクールサイトの制作や検索順位などでお困りの場合はお問い合わせください。
地域密活動へ参加
地域イベントへの参加や他校や施設とのコラボレーション企画もピアノ教室の認知を広げるためには有効です。ありきたりの広報戦略だけでなく、工夫のある施策も考えてみましょう。
4．口コミでの集客
ピアノ教室だけに限った話ではないですが、塾や教室などのスクールは口コミが強く機能します。頼んでいなくても友人や知人を積極的に連れてきてくれる生徒や生徒の保護者もいます。そういった生徒や保護者が宣伝・紹介しやすいような仕掛けを用意しておくことも重要です。
生徒満足度の向上
当たり前の話になってしまいますが、質の高い指導やサービスは良い口コミを得るためには大切です。例えば、生徒に合わせたカリキュラムやレッスンの進度にするなど、ある程度の柔軟性を持たせることは有効です。
紹介制度の導入
冒頭にも記載しましたが、積極的に紹介活動をしてくれる保護者がいます。また小学生などの場合、自分が通っている塾や教室を友人に紹介することがあるので、勝手に情報が広がることがあります。
そこで、紹介者へのインセンティブを用意しておくことで、さらに積極的な紹介を促せるのと同時に、新規生徒割引や特典、兄弟姉妹割引の用意で、新規入塾や入会者の意欲を促進することができます。
SNSでの情報拡散
ピアノ教室のウェブサイトやコラムなど、教室からの情報をSNSで発信ができます。発信する際はハッシュタグも活用し、より多くの人がページにたどり着けるよう工夫しましょう。
SNSの特長として、掲載された情報は容易に拡散することができます。そのため例えば保護者が知人に共有すると言った情報の拡散も見込めます。
5．定期的なイベント開催
ピアノ教室では、毎回決まった時間に教室に行き、レッスンを受けるなど、定型化しがちです。たまには雰囲気を変えたり、違う角度からのレクチャーをしたりと、生徒が飽きない様に工夫を盛り込むことも教室の魅力につながります。
例えば、日々の練習の成果を保護者や知人に見せる場として、発表会を開催したり、本物の演奏に触れるため、コンサートを鑑賞するなどが挙げられます。
ワークショップの開催も良いでしょう。講師陣の強みや専門性を活かすことができますので、教室のブランディングにもつながります。
他の教室や地域との交流イベントや親睦会の実施難易度はやや高めですが取り入れることはできます。仕組みやプログラムをしっかり練ることで、生徒や保護者とのコミュニケーションを図り、コミュニティ形成や固定客の獲得につなげることができます。
6．アフターフォローの充実
日々のレッスンに追われ、抜け落ちてしまう部分ですが、顧客や潜在層へのフォローやサポートは大切です。
生徒には定期的な進捗確認や、場合によってはカウンセリングや相談できる場を用意しましょう。会話をすることで、保護者や生徒のニーズを把握できますので、指導の改善に役立てることができます。
フォローやサポートまで手の回らない教室が多いので、ここに時間を割くことが差別化になります。手厚いフォローは退会防止に役立ち、リピーターや紹介の獲得といった新規集客増にも繋げることができます。
潜在層に対しては、メールマガジンやブログなどで、ピアノ教室の最新情報を発信しましょう。潜在層が顕在層に変わるタイミングは人それぞれですので、媒体を通じて親近感や安心感の醸成を行い、顕在層に変わったときには問い合わせてもらえるよう発信を続けましょう。
また、面と向かってはなかなか思っていることが伝えられない人もいますので、保護者や生徒へのアンケートの活用も検討しましょう。直接では聞けない意見や気づきに触れることができるかもしれません。
質問の作り方にもコツがあります。例えば満足度調査で良い回答が多かったとしても、そのウラには不満が隠れていたりします。回答のウラを読むなどして改善点を見つける努力をしましょう。
結果としてサービス向上や口コミに繋がります。
まとめ
ピアノ教室の集客を成功させるためには、これまでに紹介してきました、６つのステップに沿った集客方法を実践しましょう。
まずはターゲットの決定です。
ここが教室の特長や方向性とずれていると成果につなげることができませんので、時間をかけてでもしっかりと決めましょう。
次に特長や強みを活かした教室づくりをしましょう。ピアノ教室の本質的な部分ですが、カリキュラムや講師力など教室として武器となる部分を作りましょう。
ここまでしっかり構築できれば、後はその情報を打ち出し、集客するだけですが、集客の反応が悪ければ何が悪いのかを突き止め改善に繋げましょう。
集まった生徒にはヒアリングやフォローを継続的に行い、保護者や生徒の満足度を高めることに集中しましょう。満足度が高まれば自然と口コミなどで良い評判が広がり、安定的な集客を手に入れることができます。
しかし、安定しているからと言って満足してはいけません。トレンドや周囲の状況はいくらでも変わる可能性がありますので、継続的な改善やそのための情報収集や分析を行い、生徒に寄り添ったピアノ教室にしていきましょう。
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新規のスクール開設や集客でお困りの方はご相談からでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。
