塾や教室など競争の激しいスクール業界では、より短い期間で生徒を集客することが求められます。集客競争が激化している現代においては講師も例外ではなく、集客につながる活動が求められる場合が多くあります。
本記事では短期間で生徒数を増やすための戦略と、生徒獲得に繋がる顧客満足度を上げる方法について詳しく説明します。
1. 生徒獲得の戦略
1.1 宣伝とプロモーション
現代の生徒集客においては、ソーシャルメディア、Webサイト、広告などのデジタルマーケティングツールの活用がとても重要です。
そのため、各ツールの特長や、効果的な活用方法を理解し、ターゲットオーディエンスに効果的にアピールする方法を知る必要があります。
ソーシャルメディア
集客の約半数を口コミが占めるスクールの集客では、ソーシャルメディア(SNS)の活用が効果的です。SNSではユーザーが自由にコメントを書けるので、塾の評判やその日の出来事などを簡単に拡散できます。写真や動画の拡散もできますので、雰囲気も伝えることができます。
通塾生や卒業生のリアルな口コミを、入塾検討者が参考にするケースは非常に多く、ソーシャルメディアを上手く活用することで集客に繋げることができます。
・Webサイト
Webサイトがあることで様々な情報を発信することができます。
例えば、コンテンツマーケティングを実施すれば、地域名や塾名・科目など一般的な検索ワード以外でのWebサイトへの流入を獲得することができます。また、ソーシャルメディアからより詳細な情報に誘導することもできます。
様々な課題や疑問を持っているユーザーに対して、その答えになるような情報をWebサイト上で発信することができますので、Webサイトを活用しない手はありません。
勿論、GoogleやYahoo!などの検索窓で、キーワード検索した際に上位に表示させるための施策である「検索エンジン最適化」は必須です。
・広告
ここまでに紹介してきたコンテンツマーケティングなどWebサイトでの施策やソーシャルメディアマーケティングは、一定の効果を発揮するまでに数ヶ月単位の時間がかかります。
そこで、施策が効果を発揮するまでは、並行してオンライン広告を活用しましょう。
例えばPPC(Pay Per Click)広告は、検索キーワードと連動するため、即効性があり集客力が高い点が特徴です。逆にディスプレイ広告は、広告の表示が検索結果に左右されないため、認知向上や興味・関心を得たいときの活用に適しています。
また、SNS広告では、SNS活用ユーザーに対して広告出稿が出来ます。年齢層やライフスタイルなどを考慮し、対象が多く利用するSNSを選定し出稿しましょう。
・オフラインプロモーション
デジタルマーケティングツールを活用したプロモーションについて説明してきましたが、オフラインの宣伝もスクール業界では未だに重要です。
ローカル紙やローカル番組などローカルコミュニティでの口コミや、地域イベントへの出展など、オフラインでの宣伝とプロモーションも活用し、潜在層の関心を引きつけ、体験生や入塾者数を増やしましょう。
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1.2 質の高い教材と教育資源の提供
生徒の関心を引き付ける手段として、高品質な教育教材や授業の提供が挙げられます。
ただ、一言で教材と言っても、独学用の教材と指導者が付き添うことを前提に作られている教材の2つがあります。
独学用の教材であれば、解説が充実しています。しかし、受験塾などで利用される教材の多くは指導者が付くことを想定して作られているものが多く、解説はあまり充実していないため、独学での利用には向かないものが多いです。
このようなことを踏まえ、自校のスタイルに合わせて教材を選定することが重要です。
次に、デジタル教材(ICT)の利用やオンラインリソースの提供についても検討してみましょう。学習支援の観点から、生徒の学習の手助けになる動画や音声の提供は有効です。
実際にSCHOOL MANAGERの学習支援機能を活用している生徒の声として、配布されるテキストやプリントなどの活字を読むよりも、動画や音声の方が楽に理解することができるという意見が多く、予習や復習といった独学に大いに役立っていることが分かります。
1.3 ユニークな教育プログラムの提供
競合とは一線を画するユニークな教育プログラムを提供することで、生徒を引き付ける方法や、特定の年齢や教育レベルに特化するなど、特徴的な様々な戦略を取ることができます。
生徒獲得と市場規模の面では手広く設定しておく方が良いですが、競合と被ってしまう可能性も増えるため、自校の資金力、キャパシティ、地域内の競合の有無などによって戦略を決定しましょう。
2. 顧客満足度アップの戦略
2.1 パーソナライズされた教育体験
パーソナライズされたプログラムは、個々の学習スタイルや能力に合わせてカスタマイズされるため効果的です。
受験塾で良くありますが、集団学習には全く向かない生徒がそれなりに存在し、個別指導でないと成果が上がらない子どもがいます。
個別指導の場合、生徒のペースで進めることができ、集団学習で発生していた様々な学習ストレスを軽減させ、結果として生徒の満足度を高めることができます。
このように、パーソナライズされることで、生徒の学習体験がより充実したものになる可能性が高く、近年では個別指導塾を選択する生徒や、集団学習塾から個別指導塾へ乗り換える生徒が増えています。
2.2 サポートとフォローアップ
生徒やその家族への継続的かつ適切なサポートとフォローアップで顧客満足度を高めることができます。そのポイントについて説明します。
生徒の質問や懸念には迅速に対応しましょう。スピード感のある対応をすることで、信頼関係の構築や安心感を与えることができます。
特に受験生の場合、成績が上がったり下がったりすることは良くありますし、受験勉強に飽きてしまう場合もあり、受験生を抱える保護者には様々な悩みや不安があります。
また、保護者や生徒のサポートを通じて、進捗や課題の把握ができます。そのため、手遅れになる前に適切な対策を講じることができます。そのような体制の構築は、生徒の安心感や関与感を満たし、結果的に顧客満足度の向上に繋がり、長期的な良い関係を築くことができます。
2.3 顧客満足度向上に役立つツールを活用する
顧客満足度の向上が狙える、さまざまなツールについて紹介します。
・学習管理システム:生徒の進捗状況や成績を追跡・管理するためのツール。個別のニーズに合わせたカスタマイズや報告機能がある。
・学習支援システム:予習や復習など、生徒の家庭での学習を映像や音声、資料などを通じてサポートする機能。
・オンライン学習プラットフォーム:生徒が自宅や外出先からもアクセスできるオンライン学習環境を用意し、柔軟性と便利さを提供する。
・コミュニケーションツール:生徒や保護者との円滑なコミュニケーションを促進するためのツール。システム内メール、チャット、ビデオ会議などの機能がある。
・アンケートやフィードバックツール:生徒や保護者からの意見やフィードバックを収集するためのツール。
・顧客データベース:生徒や保護者の情報を一元管理するためのデータベース。個別の要望やニーズを把握し、パーソナライズされたサービスを提供できる。
・ソーシャルメディアプラットフォーム:生徒や保護者とのつながりを強化し、情報共有やコミュニティの形成を促進するためにも活用できる。
・データ分析ツール:生徒の進捗や成績データを分析し、傾向や課題を把握するためのツール。顧客のニーズに合わせた効果的なカリキュラムの作成に役立つ。
まとめ
本記事では生徒の獲得をスムーズにするためには顧客満足度の向上が重要であることを伝えてきました。
顧客満足度の向上は、塾やスタッフだけでなく、講師にもできることは多くあります。
例えば保護者や生徒へのサポートや相談などがそれに当たります。また、ただ教えるだけでなく、生徒の現状についてしっかり把握し、それを生徒の保護者と連携して解決や改善するような活動も生徒の満足度を高めるために必要なことでもあります。
様々なツールも駆使しながら、効果的なアピールを行い、生徒数の増加と顧客満足度の向上を実現しましょう。
SCHOOL MANAGERではSNSやインターネット広告を活用した集客支援を行っています。様々なメディアや広告商品が存在するため、初めて取り組む場合には難しい面もあると思いますので、そういった場合はお気軽にご相談ください。