子どものIT化を促進するオンラインそろばんレッスン

そろばん教育では計算力向上はもちろんのこと、集中力や記憶力、創造力の向上など一度に多くのスキルを伸ばすことができる習い事です。そのためか、昔ながらのイメージながら、今だに習い事の人気ランキングでは上位に位置しています。そして今、ネットワーク環境の発達やITの浸透、教育現場のICT化など、子どもを取り巻く環境の大きな変化に伴い、このそろばん教育にも大きな変化が起き始めています。

対面からオンライン指導へ

これまで対面での指導がほとんどを占めていたそろばんレッスンですが、新型コロナウイルス感染症対策も兼ね、オンラインレッスンに取り組む教室が増えてきました。これはそろばん教育に限ったことではないですが、対面指導とオンライン指導には大きな違いが存在します。
それは、オンラインレッスンの方が一度に教えられる生徒の数が少なくなってしまうという点です。そのためオンライン指導の方が生徒一人に割り当てられる時間が長くなり、密度の高い時間を過ごすことができます。つまり、習得スピードが速い可能性が高いということです。

そろばんでITスキルが向上

2013年米国オバマ大統領がSTEM(Science, Technology, Engineering, and Mathematics)教育を重要な国家戦略として掲げた流れから、日本では2020年から公立小学校にてプログラミング教育が必修化となるなどIT教育が加速しています。
また、昨今の新型コロナウイルス感染症対策として、テレワークの導入が進んでいます。
しかし、このようなIT化の流れが強い現代にも拘らず、小学生を子に持つ保護者を対象に行ったNECパーソナルコンピュータ社の調査(2020年1月実施)においては、子どもがPCを利用することの必要性について、68.4%が「必要性を感じる」と回答しているものの、家庭学習においてPCを導入している率は1.9%と大きく乖離している現実があります。
必修化となったプログラミング教育はベースとしてPC操作ができる必要がありますが、小学生がこれらの操作を一から身に付けるのはとてもハードルが高く時間がかかるものです。
そこでそろばんのオンラインレッスンが役に立ちます。
オンライン指導ではPCやWeb会議システムを必ずと言っていいほど使用するので、PCやWeb会議システムの操作、また、非対面でのコミュニケーションスキルまでをも身につけることができます。
ただでさえ一度に身につくスキルの多いそろばん教育が、オンライン指導によってさらに多くのことを身に付けられるようになるのです。

時間と場所を選ばないオンラインそろばんレッスン

近年では小学3年生頃から中学受験の準備のため通塾を始めるなど、小学生は多忙を極めています。そこで地理的な問題や時間的な問題に影響されないオンラインレッスンが役立ちます。通塾という選択肢しかない場合、自宅近くの教室を選択することになりますが、オンラインレッスンでは評判の良い先生が運営する通塾が困難な遠方の教室のレッスンを受けることができるようになります。

この距離の問題は国境をも超えることができます。
日本時間の早朝6時に米国(L.A.)に住む子どもにオンラインでそろばん指導を行っている教室があります。転勤などの理由で日本から海外へ移住することになったとしても日本の教室の指導をオンラインで受けることができるわけです。
また、オンラインであれば、多くの習い事が乱立する平日15時〜18時以外の時間にそろばん指導の枠を用意している教室もありますので、他の習い事と重複しない時間での選択も可能になります。

教育のすべてがオンラインになってしまっては寂しいですが、一部をオンラインにしていくことは教育の観点からも、世の中の状況からも必要なことです。
緊急事態宣言以降、オンライン対応がなされない教室に通っていた生徒が、オンライン対応している教室のレッスンを受講するという事例も増えてきています。これらの変化は、そろばん教育だけでなく教育のあり方や通学という概念が大きく変わろうとしている証拠です。

以下にそろばん教育にオンラインレッスンを取り入れている先進的且つ、教育熱心な教室を以下にご紹介します。